不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
 ふぅとため息を吐いたゲオルグは、口の中で魔法言語を唱える。すると、縛られたテオとカーライルの周囲に魔法陣が敷かれてゆく。

「ちょっと、どうするつもり。わたしはフォンダンの姫なのよ。乱暴は許さないわ」

「兄上! 僕はただ兄上のためだけを考えているのです!」

「テオの処遇は後で考える。カーラはダレルの前で言い訳をするがいい。じゃ、しばらくは謹慎してろ。《カファザ》!」

 ゲオルグの一言で、縛られた二人は消えた。
< 311 / 360 >

この作品をシェア

pagetop