不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
まゆこの斜め後ろがエルマの定位置だ。
会話をするのに不便なので、なるべく横の位置に来るよう速度を調整しても、エルマはまゆこと横並びで歩くようなことはしない。本当に律儀だ。
歩き始めるとよく分かるが、まゆこの身長より、十センチほども高い。体つきもがっしりしていて、太いというより筋肉質のようだ。
豊かな黒髪をぴっちりと後ろで丸めている。濃いブルーの瞳をしていて、顔立ちも整っていた。
きゅっと引き締まった唇と切れ上がった眉が、きっぱりとした性格をとてもよく表していると思う。
侍女としては失敗が多くて、侍女頭によく叱られている。
まゆこのドレスを着付けているときに、力余って繊細なレースをわずかに引き破ってしまったのは、傍に付いてから三日ほど過ぎたときのことだ。
『侍女の仕事がこれほど繊細なものだったとは……。できると考えていた自分が甘かったようです』
と、しょげていた。
その姿に思わず、〈助手として働きながら上手くいかない自分〉を重ね合わせた。
会話をするのに不便なので、なるべく横の位置に来るよう速度を調整しても、エルマはまゆこと横並びで歩くようなことはしない。本当に律儀だ。
歩き始めるとよく分かるが、まゆこの身長より、十センチほども高い。体つきもがっしりしていて、太いというより筋肉質のようだ。
豊かな黒髪をぴっちりと後ろで丸めている。濃いブルーの瞳をしていて、顔立ちも整っていた。
きゅっと引き締まった唇と切れ上がった眉が、きっぱりとした性格をとてもよく表していると思う。
侍女としては失敗が多くて、侍女頭によく叱られている。
まゆこのドレスを着付けているときに、力余って繊細なレースをわずかに引き破ってしまったのは、傍に付いてから三日ほど過ぎたときのことだ。
『侍女の仕事がこれほど繊細なものだったとは……。できると考えていた自分が甘かったようです』
と、しょげていた。
その姿に思わず、〈助手として働きながら上手くいかない自分〉を重ね合わせた。