不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
 食べながら、あれこれと考える。

「ドレスは一人で脱ぐの無理だよね。食べたあとの後片付けもあるんだけど。どこへ持っていけばいいのかしら。えぇ……っと、衛兵に言えばいいのか」

 見通しがつけば、あとは思い切り食べるだけだ。どれも美味しい。

 食事が終わると、大扉から入ってきた侍女たちにドレスを脱がされ、ひらひらのネグリジェ、否、ナイトドレスに着替えてベッドに入った。

 すべての者が部屋から退出してゆくのを、瞼が半分下りた目で確かめる。

「おやすみなさい。ジリアン……」

 口の中で無意識に呟いたのを最後に、まゆこは深く寝入った。

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