一匹狼くん、拾いました。
「吐くねぇ……」
「あぁ。臭うんだよ、楓の匂いも岳斗の匂いもする。……だから嫌なんだ」
自分のこと、
こんなに喋るヤツだっただろうか………?
「……喋りすぎた」
どうやら無意識で弱音を吐いていたのか、ミカは頬を赤くした。
「……俺、お前らのこと信頼とかしないから。
ただ、……助けてもらったし、話くらいはしてもいい」
へーぇ?
「アハハ!素直じゃないな!!」
俺は、声を上げて笑った。
「……ほっとけ」
……仲良くなれるといいな。