一匹狼くん、拾いました。
「……嘘だろ」
駐輪場の入口につくと、俺のバイクの前には
高校の制服を着た暴走族の奴らが十人ほど集まっていた。
言うまでもなく、血流の奴らだ。
マジか……。
………黒に銀色のラメが付いたバイクだから、俺のだってバレたのか?
緋也が逃げられなくしろって指示したのかよ!!
マズい。
………身体が痛すぎて、流石にもう走れねぇ。
「へっくし!!」
俺はまたくしゃみをした。
そのせいで、血流の奴らは一斉に駐車場の入口にいる俺を見た。
……詰んだわ。