BLUE GIRL
「ギザな野郎だよ」
週刊誌を持参したRyoの反応はとにかく面白くなさそうだった。言葉遣いが荒い。
「……私も気付かなかった」
私の帽子のツバに、口付けをおとすユウのドアップが掲載されていた。
約束通り、私の顔は写っていない。
全身の写真も載せられており、体型や服装からRyoはすぐに私であると気付いたようだ。
「この間の写真も、理子?」
「ユウが直筆メッセージを送った件なら、あれも私。ユウのことを好きな人にしつこくされて困ってるらしくて」
「え?ユウが女性に迷惑かけられている話と、理子が一緒に写真を撮らなければいけないことが何か繋がるの?」
「ユウが真剣に交際していると知って、諦めるかなと思って」
「おまえ、本気で言ってる?しつかく言い寄ってくる女が、恋人がいるってだけで退くと思う?理子はユウに騙されているんだよ」
居酒屋の片隅で声を抑えて軽い言い合いをする。
「そこ、私も気になってたの!頭がいいユウなら彼女が諦めないことくらい分かると思うんだよね」
週刊誌をめくりながら唐揚げを頬張る。
ユウが週刊誌に載ることなど珍しくもないが、身を屈めて相手の帽子にキスする姿は映画の中のワンシーンのようでつい手にとってしまうだろう。
悔しけれど販売部数は伸びるだろうな。