BLUE GIRL
2人はお酒を何杯もお代わりし、Ryoの顔は真っ赤だ。ユウは顔色こそ変わらないが、鼻声に変わっていた。
「本当におまえの近くには色々可愛い子がいるだろう?羅依のことは放っておいて」
「おまえは誰がタイプなの」
「…俺は顔より中身重視」
「で、誰の中身が良いわけ?」
「ユウはアイドルとか知ってる?杏奈って子の歌唱力は圧倒的だ」
「はっ。中身って性格のことじゃなくて、歌唱スキルかよ!真面目か!」
珍しくユウは声を上げて笑った。
「いや!性格も良い子なんだ。スタッフへの気配りも忘れず、何事にも一生懸命で。絶対にブレイクすると思う」
「いや、芸能界は小悪魔的な女じゃないと難しいだろ」
「だからこそ貴重なんじゃないか!」
2人とも、私の存在を忘れているようだ。
しかも私の分からない業界あるあるで盛り上がり始めた。
いつだって私たちの世界は2人きりであったはずなのに、自然とユウが溶け込んでいる。
ユウの手前、私のことを羅依と呼ぶRyoに違和感があるが、
本当は隠す必要はない。
言いそびれてしまっているが、ユウには【BLUE GIRL】の真実を全て話した。
私が理子だと打ち明けたけれど。
ユウは知っている素振りを全く見せず、Ryoの小言に付き合ってくれていた。