BLUE GIRL
「面倒くさい奴だな」
落ち込んでいる私を見て楽しんでいるのか、ユウは笑った。
「雨のせいで、おまえが泣いているように見えるよ」
冷えた身体に、熱が近付く。
そして傘を差していない方の手で、引き寄せられる。
無理矢理にユウの胸に顔を埋めることになったが、抵抗する力もなくされるがままになると、
優しく頭を撫でてくれた。
頰に伝う雫が雨なのか、涙なのか、
自分でもよく分からない。
「ユウ…」
「ドタキャンされたくらいで、泣くなよ」
私だって。
約束をすっぽかされたくらいでは泣かない。
相手がRyoだったからだ。
「健気に雨の中、他の奴を待ってるんじゃねぇよ。おまえは俺のモノなんだから」
咎めるのではない、私をいたわるような優しい声に救われた。
海からも、Ryoからさえも、遠ざけられた行き場のない私を今夜、救ってくれた。
悔しいけれど今の私にはユウしか、いない。