あなたと私と嘘と愛

美味しい食事と弾むような会話。
今日は何でもありだー。みたいな感情で飲みたいだけ飲み、喋るだけ喋るとふわふわと宙に浮いたようないい気分。

(なんだ、優斗ってけっこう話しやすい)

こうして囲っていた壁を取り払うと思ったより気が合うと思った。
それに何だかしっくりくる。
自分を押さえずそのままさらけ出せるのも楽。

飲みながら自然と笑顔になっていた。
リクエスト通り、彼の話も面白かった。
笑い声が絶えずお酒もいつも以上に進む。

「優斗、もう一本開けちゃお」

「はいはい」

こんな楽しい時間は久しぶりだ。

だから時間はあっという間に過ぎていく。
ふと気付くと私は心地よい眠りに落ちていて、遠退く意識の中とても穏やかな眼差しに見つめられている気がした。

それからどのくらい眠ったのか、夜中にはっと瞼を開けた時、私と優斗はソファーに座ったまま寄り添うように眠っていた。

慌てて姿勢を正すと肩から何かがずり落ちた。

毛布だ。

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