あなたと私と嘘と愛
「だからお願い、それなりの報酬はさせてもらうから。あなたの悪いようには絶対しないと約束するわ」
「……少し考えさせてください」
このままじゃやっぱり埒が明かないため、俺は悠里さんをそのまま休ませることにした。体調もまだ少し悪そうなわけで。
明日も朝早くから撮影だと聞いた俺はそのまま俺の家に泊まってもらうことに。
「悠里さんはベッドを使ってください。俺は隣の部屋のソファーで適当に寝るんで」
「ふふ、私は別に一緒でもいいけど?」
「……いいから寝てください」
こんな冗談がいえるならよっぽど大丈夫だと思うけど、この日の夜はまともに寝付くことができなかった。
色々な事が次々に起こり、正直眠気どころじゃない。
あの月島悠里が余命1年って、
肺癌だなんてもしもメディアに知れたらそれは凄いことになるだろう。
「…あり得ねぇ…」
俺は呟きながら寝返りを打つ。
次の日、悠里さんの体調は落ち着き何事もなく平然と撮影に向かったけど、俺は心中穏やかじゃなく…