月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
そして、睡眠を取ったハーキムさんが起きて、私達は遂に目的の場所へと向かった。
駱駝を走らせる間、何度も立ち止まって、辺りを見回した二人。
「来てるな。」
「来てますね。」
聞かなくても分かる。
たぶん、宝石を狙っている人達だ。
「ハーキム。」
ジャラールさんが駱駝を、ハーキムさんの駱駝に寄せる。
口をパクパクしている二人。
そして、顔を見合わせて頷いた。
ジャラールさんが離れると、ハーキムさんは突然、私を後ろから抱き寄せた。
「えっ?何?」
「静かにしろ。ジャラール様の言葉だ。」
私は、ハーキムさんを見た。
「前を向け。俺が話している事を悟られるな。」
近くに敵がいる。
震えながら、前を向いた。
「『宝石を手に入れたら、来た道とは別なルートを辿る。時間もかかり、危険も伴うが付いてきて欲しい。』」
私は大きく頷いた。
駱駝を走らせる間、何度も立ち止まって、辺りを見回した二人。
「来てるな。」
「来てますね。」
聞かなくても分かる。
たぶん、宝石を狙っている人達だ。
「ハーキム。」
ジャラールさんが駱駝を、ハーキムさんの駱駝に寄せる。
口をパクパクしている二人。
そして、顔を見合わせて頷いた。
ジャラールさんが離れると、ハーキムさんは突然、私を後ろから抱き寄せた。
「えっ?何?」
「静かにしろ。ジャラール様の言葉だ。」
私は、ハーキムさんを見た。
「前を向け。俺が話している事を悟られるな。」
近くに敵がいる。
震えながら、前を向いた。
「『宝石を手に入れたら、来た道とは別なルートを辿る。時間もかかり、危険も伴うが付いてきて欲しい。』」
私は大きく頷いた。