月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
もしかして私、このまま殺される!?


助けて‼

ジャラールさん!ハーキムさん!


「クレハを離せ!」

後ろからハーキムさんが、短剣で攻撃。

お陰で私の首からは、短剣が離れた。

そして一人、頭から黒いマントが外れた。

「お前は‼」

ハーキムさんが、相手の顔をマジマジと見た。

「ジャラール様。この者は、ザーヒルの手下です。」

「ザーヒル!?」

ジャラールさんも、驚いていた。

ザーヒルって、誰よ。


「現王の忠信、ザーヒルの手下とは。ザーヒルはこの事を、知っているのか?」

「黙れ!!」

捕まった途端、その黒づくめの男は、豹変した。

「代々この国は、男性の王で守られてきた。ネシャートのような女に、この国を任せられるものか!」

すると、他の黒づくめの男達も、短剣を手にする。


「ジャラール様。どうやら、ザーヒルとは関係なく女王が生まれる事への反逆者達のようです。」
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