月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
「だがそれは、王妃様の知るところになった。王妃様は、ジャラール様がネシャート様の部屋を訪れる際、待ち伏せして告げた。二人は形式上同じ父親を持つ兄妹になっている事を。」
私は首を横に激しく振った。
「だって、二人は血は繋がっていないじゃない!形式上なんてこの際気にしなくたって!」
「違うんだ、クレハ……」
「えっ?」
「現王は、ジャラール様を同盟国の婿にするつもりだった。その為には、形式上でも自分の息子だとしておかなければならなかった。」
「そんな!自分の勝手で‼」
現代の日本にはない政略結婚が、ここでは目の前に広がっている。
ううん。
政略結婚でも、お互いが幸せになるんだったら、まだ報われるよ。
でも好き同士を引き離して、政治の道具にするなんて!!
「それ以降、ジャラール様は、ネシャート様の元へ通うのを止めた。他の女と遊び仕事に熱中するようになった。」
「あのジャラールさんが!?」
私は首を横に激しく振った。
「だって、二人は血は繋がっていないじゃない!形式上なんてこの際気にしなくたって!」
「違うんだ、クレハ……」
「えっ?」
「現王は、ジャラール様を同盟国の婿にするつもりだった。その為には、形式上でも自分の息子だとしておかなければならなかった。」
「そんな!自分の勝手で‼」
現代の日本にはない政略結婚が、ここでは目の前に広がっている。
ううん。
政略結婚でも、お互いが幸せになるんだったら、まだ報われるよ。
でも好き同士を引き離して、政治の道具にするなんて!!
「それ以降、ジャラール様は、ネシャート様の元へ通うのを止めた。他の女と遊び仕事に熱中するようになった。」
「あのジャラールさんが!?」