月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
「そう言えば、思い出した。」

ハーキムさんが鉄格子をつかんでいた手で、今度は腕組みをする。

「ジャラール様は独身であるから、たまに女性を寝室へお通しするのだ。」

「えっ?それって……」

「まあ、そう言う事だ。」


うわ〜!

ジャラールさんのイメージ変わる。

俺はネシャートだけだみたいに振る舞っていたのに、女遊びしてたなんて〜


「それでだ。クレハがその女に変装して、ジャラール様の寝室に行けば会える。」

「はあ?」

待って待って‼

「私、まだ乙女だよ?」

「乙女?なんだそれは。」

「まだ男の人と付き合った事なんてないよ!」


まさか異世界で、こんな事をカミングアウトするとは思っていなかった。


「何か?夜の相手は無理と言う事か?」

激しく頷く。

「心配するな。ジャラール様は、お前に手を出したりはしない。あれで結構美女好きなのだ。」


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