月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
そして私が止まる度に、ラナーは少し上で待ちぼうけ。

「ラナー……先に行って……」

全く息が切れていないラナーに、気を使ってしまう。


若いからなのか、この階段を昇り慣れているか、それは知らないけれど、本当に感心してするわ。

「お気になさらないで下さい。」

「ラナー?」

「ここで一緒に待つのも、上で一人待つのも、同じ事ですから。」

そう言ってラナーは、また軽快に階段を昇り始めた。


あっ、そう。

ラナーのクールさについていけないと思いながら、その後ろ姿にはついて行く。

ようやく一番上まで昇った時には、足がガクガク言っていた。


「クレハ様。こちらでお着替えを。」

「着替え?本格的だね。」

するとラナーは、ジーッと私の制服を見ている。

「恐れ入りますが、そのお召し物ではジャラール様の元へ辿りつけないと思います。」


うわ〜〜

可愛い顔して、言う事言うな〜
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