月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
「いいですか。ジャラール王子がいらっしゃったら、あの廊下に一列に並ぶのですよ。」

「えっ?一列に?」

見ると、スタイルのいい、やたら美人なお姉さん達が、ソワソワしながら待っている。

「王子から声を掛けられますから、そうしたら王子の後に付いていって下さい。」

「やたら詳しいね。」

「毎日見ていれば、嫌でも分かりますよ。」

ラナーはイヤらしいモノを見るように、お姉さん達を見ている。


「あっ、いらっしゃった!」

するとラナーは、私をお姉さん達の輪の中に押し込んだ。

「ギャー‼ジャラール様!!!」

金切り声をあげなから、お姉さん達は一列に並んで行く。

私も負けないように、その列に並ぶ。


ジャラールさん!

お願いだから、私に気付いて‼


そう心の中で叫んだ後、ジャラールさんをそっと見た。


そして、思わず息を飲んだ。

砂漠で旅をしていた時は、たくましいって言うイメージだったけれど、今のジャラールさんは違った。
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