月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
「ジャラール王子……」

見えたのは、ラナーだった。

「君だったのか。通りでなかなか原因が分からないわけだ。」


えっ?

私は扉を開けた。

ラナーがハッとして、こっちを見た。

「クレハ様……どうしてここに……」

「あ、あの……私、ラナーの部屋の鍵を、貸して貰いたくて……」

「鍵?」


うわっ。

なんかそんな空気じゃない。

どうしよう。


「ラナー。すまぬが、クレハに鍵を貸してやってくれないか。」

ジャラールさんに言われ、ラナーはポケットから、部屋の鍵を取り出した。

それをジャラールさんが、受けとる。


「そして君にはこのまま、地下牢に行ってもらう。」

えっ!?

ど、どう言う事?

「ジャラールさん!?ラナーが何かしたんですか?」

するとジャラールさんは、ラナーの腕を掴みながら、こう言った。

「……ネシャートの容態は、夜中が一番酷かった。就寝前は、ネシャートの側近しか近づけないはず。護衛は必死に怪しい者が部屋に入らないか、厳重に警備したが見つからなかった。」
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