月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~
扉を閉めた私は、はああっと長いため息をついた。

異世界から来た私に、優しかったジャラールさん。

そのジャラールさんが、本当に嬉しそうなんだから、それでいい!

私は両頬を、パンパンと2度叩くと、ネシャートさんの部屋の入り口にある、大きな扉を通った。


しかし、これからどうしようかな。

ラナーの部屋の鍵は、ジャラールさんから、貰いそびれるし。

ジャラールさんのベッドは借りたものの、そのまま寝ちゃったら、元の世界に戻っちゃうし。


そうだ!

確かラナーは、地下牢に連れて行かれたんだっけ。

ジャラールさんは、ラナーは口を割らないと言っていたけれど、もしかしたらあまり知らない私には、話してくれるかも。


そんな無謀な事を考えた私は、早速例の隠し階段へ。

もう3度目だから、足取りも軽い。

と言うか、1日に3回も登り降りする人も、他にはいないと思うけど。
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