幼なじみとナイショの恋。
はるくんとそんな時間を過ごしていくうちに、私は彼のことが好きなんだと子供ながらに自覚していったんだと思う。
はるくんは、私の初恋だった。
だけど、そんなある日のこと。
いつもと同じように、はるくんを公園で待っていた。
滑り台のてっぺんで足を投げ出しながら、今日ははるくんと何して遊ぼうかなって。そんなことを考えながら空を仰いでいた。
『結衣!』
でも、そこに現れたのははるくんではなく、眉をつり上げたお母さん。
『毎日毎日、勉強もせずどこをほっつき歩いてるのかと思ったら!こんな所にいたのね!』
まずいって思った。
だって、お母さんは引っ越してきてから凄く私に厳しくなって、入学前だというのに家には勉強のためのドリルが山積みで。
お母さんが仕事の間は、それをやって待っているって約束だったんだ。
それなのに私はこの時、それに全く手をつけてなかった。
はるくんとの時間に、毎日夢中になっていたから……。
『帰るわよ!』
『ごめんなさい!!で、でも……』
『でも!?』
“待ち合わせしている子がいる。”
そんなことを言ったら、間違いなくただじゃ済まない気がする。
どうしよう……。
今にも泣き出してしまいそうで俯いていたら。
『あれ?もしかして、遥(はるか)……?』