幼なじみとナイショの恋。






「蒔田さん!!危ないっ!!!」



バコン!と鈍い音を立てて、顔面に凄まじい衝撃が走る。



「〜〜〜っ!!」



激痛に顔をおさえうずくまっていると、そんな私の横をバスケットボールが転がっていった。



今日は三者面談当日。


今は4時間目の体育の授業。


味方からのパスを顔面で華麗に受け止めたところだ。



「あんた、何やってんの。大丈夫?」


「だ、大丈夫……」



試合は中断され辺りが騒然とする中、同じチームの古賀さんがすぐに駆け寄ってきてくれた。


うずくまる私の顔を覗き込んでくる古賀さんの顔は、さすがに心配そう。



「古賀しゃん……。鼻……潰れてにゃい……?」



ただでさえ低い鼻が、これ以上低くなったりしたら大変だ。


何だか、もはや鼻がなくなっちゃったんじゃないかっていう衝撃だったけど……。



涙目のまま顔を上げれば、古賀さんがギョッと目を剥いた。



「血ぃっ!!」


「へ?」


「鼻!!鼻血出てるからっ!!!」


「鼻……?」



さっきの衝撃のせいか、思考回路が上手く働かない。


古賀さんの言葉に促されるように鼻に触れてみると、濡れた感触がそこにあった。


何かと思い、触れた手を確認する。


真っ赤なものが手についていた。
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