幼なじみとナイショの恋。
血だ……。
それと同じものがポタポタと体育館の床に滴り落ちていく。
鼻……血………?
は、鼻血!?!?
「ひゃぁぁぁ!?!?!?」
「あんたって、本当はバカでしょ」
誰もいない保健室。
眉間に皺を寄せ、心底呆れた様子の古賀さんがビニール袋に入った氷を私に差し出した。
「あ、ありがとう」
それを受け取り、ついさっきやっと出血が止まった鼻にそっとあてる。
ううっ。まだズキズキする……。
古賀さんに連れられやってきた保健室には、“外出中”というプレートが入口にかけられていた。
先生がいないとわかっていながらも躊躇なく保健室を使う古賀さんは、普段からよくここをさぼりスポットとして利用しているらしい。
「一体、今度はなんなわけ?」
私の座る長椅子の隣に、ドカッと腰を下ろす古賀さん。
「今日、朝からいつにも増してボケっとしてるけど」
「……そ、そうかな?」
「三者面談、尾上と同じ日程なのが原因?」
「……っ」
古賀さん、知っていたんだ……。
私とはるくんの三者面談の日程を見て、ずっと気にしてくれていたのかな?
古賀さんは、全く人に関心がないようで、実はすごくよく人を見ている。
それに加え、本当はすごく優しい人だから、実は私が思っている以上に心配してくれているんだと思う。