幼なじみとナイショの恋。
その間も、はるくんは何度も私に話しかけようと近寄って来たけれど、気付かないふりをして距離をとった。


最低なことをしてるってわかってる。


だけど、こうでもしないとはるくんから離れることなんてできない。


いっそこのまま、はるくんに嫌われてしまえば諦めがつくかもって……。


本当に私って、自分勝手でどうしようもない人間だな。





「なに?あんた達、鬼ごっこでもしてんの?」


「古賀さん……」



その日の昼休み。


売店でパンを買って裏庭に行く途中、ばったり古賀さんに出くわした。


皮肉混じりにそう言う古賀さんは、恐らく私達の異変に気づいているのだろう。


はるくんの側にいられなくなってしまったことを古賀さんに伝えるべきか否か迷っていれば。



「なんか、色々あったみたいじゃん」



先にそう言われてしまい、きょとんとしてしまう。



古賀さん……。


ひょっとして昨日何があったか知ってる……?



言いたいことが顔に出ていたのか、私が言葉を発する前に古賀さんが話し始めた。



「あんたと尾上のこと、生徒達の間で色々噂になってるよ。昨日、親同士が修羅場ったって?」



それを聞いて、サッと血の気が引いていくのがわかった。



うそ……。


噂になっているなんて知らなかった。
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