幼なじみとナイショの恋。
「あの……井田さん……」
「着終わったら声掛けてくださいね!」
「井田さん、これって……」
「それじゃ、閉めまーす!」
シャっ!という音と共にカーテンを閉め
られてしまい呆然とする。
呼び止めるため伸ばした手はそのまま。
ま、まだ、質問の途中なのに……。
二人共、一体何を考えてるんだろう?
井田さんが置いていった何枚もの洋服に目を落とす。
……とりあえず、古賀さんが選んでくれたこの服達を着ないことには、わけのわからないこの状況からは逃れられなそうだ。
仕方……ないよね。
諦めにも似た大きな溜息を一つついて、私は渋々着替え始めることにした。
「……ど、どうかな?」
着替え終わると、私は恥ずかしさでモジモジしながら試着室のカーテンを開けた。
そこには、井田さんと一緒にいつの間にか古賀さんもいて、二人は出てきた私を品定めするように顎に手を置き眺めている。
「うん!やっぱり蒔田さん、こういう系統の服似合います!スタイルも抜群です!!」
「あの……ちょっと恥ずかしいから……あんまり……」
恥ずかしいのもそのはず。
古賀さんが選んでくれた服は、今まで私が着たことのない可愛らしい系統のものばかり。
何はともあれ、露出が多い!
スカートがとっても短い!
普段露出度低めのパンツスタイルが基本の私にとって、この心もとなさといったら……。
「も、もう……着替えてもいいでしょうか……」