幼なじみとナイショの恋。

もちろん、何も考えず飛び出してきたせいで、雨具なんか持っていない。


……ついてないな。



「はは……」



もう、ここまで不運が続くともはや笑えてくる。



どうして私ばかりこうなるんだろう?


ただ、普通の人と同じように恋をして、幸せになりたいだけなのに。


大切な人達に幸せでいて欲しいだけなのに。


私が何をしたって言うんだろう?



「きっと、お母さんに嫌われちゃったな……」


はるくんも失って、お母さんも失って。


大切なものみんな失ってしまった。


留学の話を押し進められれば、友達すらも失ってしまう。


今度こそ、本当に一人ぼっちだ……。


途方に暮れ、いつの間にか土砂降りになった雨の中を佇んでいれば。



「結衣!!」



私を呼ぶはるくんの声が聞こえた気がして、肩が震えた。



「やだなぁ私、ついに幻聴まで聞こえてきちゃったかな……」


はるくんが、もう私の名前を呼んでくれるわけがないのになぁ。



「結衣!!」



────グイッ!


力強く腕を引かれ、よろめいた体が温かいものに受け止められる。


驚いて顔を上げれば。



「はる……くん……」



心配そうにも、怒っているようにも見えるはるくんが、私の体を支えるようにして立っていた。


何……で……?


「何やってんだよ!この雨の中」


「はるくん……こそ」


「俺は、コンビニ行こうとしたら走っていく結衣が見えたから」



だから、追いかけて来てくれたの……?


呆然とはるくんを見上げていると。
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