幼なじみとナイショの恋。
“夏葉になんて、出逢わなければよかった!”
そう言ってしまったけど。
「私はね、“はるくんに出逢って良かった!”って、ずっとずっと心からそう思ってるの」
だからかもしれない。
私とお母さんはよく似ているけど、お母さんのように憧れが憎しみに変わらなかった理由。
はるくんはいつだって私に、“出逢えて良かった”と思わせてくれた。
「結衣……」
自然と零れる笑みを浮かべたままはるくんを見上げると、はるくんが切なげに微笑んだ。
「ちゃんと話そう。二人で。おばさんに」
「……うん」
「大丈夫。何があっても、結衣との未来は俺が守る」
うん。
うん。
はるくんが側にてくれれば、
私は何だって、どんなことだって乗り越えられる。
そんな気がするよ。
はるくんが、カチャン…とキッチン台の上にお皿を置いた。
熱っぽい視線で見つめられ、心臓が甘く高鳴り出す。
「泡、ついてる」
クスッと息を零しながら、私の頬についていた泡を拭うと、その手が私の横髪を優しく耳にかけた。
わ…ぁ。
これって……もしかして……。
泡だらけの手からスポンジが滑り落ちる。
近づいてくる、極上に綺麗な顔とまっすぐな瞳。
戸惑いながらも、瞼をふせれば……。
────バタンッ!!
「……っ!!」