いつか、眠るまで
そして、そのまま歌い始める。
「ちょ、楠木くん?今、舞とデュエットしてるのは私なんだけど??」
けれど、楠木くんはまるで聞こえてないかのように歌い続ける。
舞〜、横目で見てないで助けてよ〜!
結局、最初から最後まで楠木くんに唯一のデュエット曲を奪われた。
「てか、なんで楠木くん、この曲知ってるの?」
これ、結構昔の曲だよ?
「だって、いつも帰りに二人でこれ歌いながら帰ってるじゃん。」
ほぼ即答だった。
え、嘘…そんなに歌ってた…?