生真面目先生のちょっと大人の恋の話
「彼女の両親から、もう彼女を解放してやってほしいと言われた時、俺は自分の間違いにやっと気が付いたんだ。だから自分から悪者になって、彼女の前から消えようとしたんだ。」

「えっ…。」

消えようとした…って?

「でもその前に彼女の両親が俺から引き離すために、彼女を海外へ留学させたんだ。…俺には研究を続けて欲しいと言って…。」

将人の握られた手は震えている。

「俺は研究対象を変えて、そのまま大学に残った。でも…、俺にはもう耐えられなかったんだ。だから随分悩んだ後、教授のつてのあったこの学校に来ることを選んだ。」

「そんな事があったの。」

私は思わずつぶやいた。

「あの時、データだけではなく、自分の目で彼女の状態をちゃんと確認しなくてはいけなかったんだ。すごく後悔している。」

将人はあの時と同じように辛そうな表情を見せた。

「でも彼女は俺の事を信じてくれていて…、留学先から一時帰国したその足で俺のところへ来たらしい。もちろん両親にはだまって。」

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