隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


私達は偽りの関係なのに、、、そんな筈ないのに特別だって勘違いしそうになる。


「分からないならそれでもいいよ。、、どうする?逃げ出したい、、、?晶帆が決めたらいい。ただ、この手を取ってくれるならその時は、、、、覚悟しておいて。」





そう言って差し出された手。


これ以上彼に溺れたくない。
今すぐに逃げ出したい。


そう思っているのに、足が動かない。









この手を取れば、彼と離れられるのが辛くなると分かっているのに自然と手を伸ばす。

本能には逆らえない。



彼が欲しいと本能がそう言っている。

きっと今、はしたない顔してる。





それが分かっているから顔を上げられない。




< 114 / 330 >

この作品をシェア

pagetop