隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
それから圭は俺との仕事絡みの待ち合わせを社外でするようになった。
理由はきっと彼女絡みだろう。
本人に聞いてもしらを切るあいつに、痺れを切らして他の営業に聞いて見ると、驚愕の事実を耳にする。
受付のあの子と付き合っている。
理由は違えど、俺と一緒で恋愛から遠ざかっていた圭が誰かと付き合うなんて。
あいつは、もう一生誰かを好きなることなんて出来ないと思っていただけあって信じられなれなかった。
事実を確かめたくて、久しぶりにアポなしで圭に会いにいくとそこには自然な笑顔を見せる彼女の姿があった。
アポなしで突然やってきた自分に圭は随分と腹を立てていたが受付の彼女がこちらに視線を向けた途端、圭の表情は一変し優しい表情に。
おどおどしながらも頭をぺこりと下げる彼女に、更に目を細めて愛おしそうに微笑んだ。