隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


笑いながらドライヤーを手渡された。




「お、お任せ下さいっ!私こう見えても長女でして下の子達の髪をよく乾かしてましたので得意ですっ!」

「あぁ、それ分かる!面倒見良さそうだもんね。長女って感じする〜。ちなみに俺は一人っ子だからそういうの羨ましいかな。」

「羨ましいですか?確かに家は賑やかでしたけど、たまには1人になりたかったりしましたよ。あ、ドライヤー熱くないですか?」





会話をしながら、光さんの黒髪に指を通してドライヤーの温風を当てる。

痛みの少ないサラサラの綺麗な髪は、この前まで肩下まであってそれを私の所為で切らせてしまい申し訳無く思った。






「熱くないよ。人に乾かしてもらうのってこんなに心地いいんだね。癖になりそう。」

「ふふっ、良かったです。はい、終わりました。光さんの髪は直ぐに乾きますね。」

「ありがとう。また、、お願いしてもいい?」

「はいっ!勿論です!」





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