隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
つい1週間くらい前の出来事なのに、もう随分と昔の記憶だったように感じる。
色々とありすぎて、もう彼がどんな風に笑い掛けてくれていたか分からなくなってきた。
少しずつだが、風化しつつある。
ある意味、良い傾向なのかもしれない。
「店長、、今その話は、、、。」
「えっ!?ごめん!!なんかマズイ事言った?!?!」
「今、ちょっと色々あって、、晶帆がこうなったのも津川さん絡みなので。」
「そうだったんだ、、、ごめんね。今日は店早め閉めるからそれまで待ってて?責任を持って2人は送っていくから。」
「、、今日は週末ですよ、、?店内もお客さんで一杯じゃないですか。こんな稼入れ時に悪いです。」
2人の会話が耳に届いて、優しい2人を困らせているのがヒシヒシと伝わってくる。
それでも動かない身体に嫌気がさして、涙が溢れそうになった時に知っている声が頭上から聞こえた。
「俺が送っていくよ。勿論、お連れの美人も一緒にね?」
その言葉に莉子ちゃんが素早く反応する。
「結構です。ナンパなら他所でお願いします。、、私達、ちゃんと恋人いますから。」
莉子ちゃんが強めの口調でそう一喝すると、何故が頭を優しく撫でられる感覚がしてた。
「ちょっ、、、!?晶帆に触らないで!!」
「、、酷いな、晶帆。俺という婚約者がおりながら別に恋人がいるの?」