隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜



「どうしてそんな酷い事ができるんですか、、、?あれは光さんが下さった大切な指輪です。莉子ちゃんの言った通り、私は光さんと結婚するんです。津川さんとは、、あ、遊びだったんですっ、、!!だからっ!」

「俺、晶帆に遊ばれたなんて思ってない。確かに俺らの関係は偽りだった。どちらかに本気な相手が出来たなら、この関係を終わらせようって持ちかけたのは俺だし。」

「だったら終わりですよねっ、、!?私は光さんが本気で好きなんですっ!!だから結婚するんですから、、、。」

「じゃあさ、何でこっち見ないの?嘘偽りがないのなら俺の目を見て言えよ。」






確信を突かれ、黙り込んでしまう。

今、彼の目を見たら悟られてしまう。


圭くんへの想いがきっと溢れてしまうから。






暫く沈黙が続いた。

そんな静寂を破ったのは光さんだった。




「さっきから黙って聞いてれば、訳わかんないよね。晶帆の事、責めてばかりいるけど圭こそ何なの?こんな茶番な偽りの関係なんてもう終わったんだよ。いい加減に気づけよ。」









「、、終わったなら始めればいい。今此処から。」





















そう呟いた圭くんが光さんから向き直りこちらを見つめてくる。


その瞳はユラユラと揺れていて、胸の痛みを抑えられない。

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