隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「だからっ、、、俺を選んでっ、、!」
彼の言葉が先だったか、私が彼を抱きしめたのが先だっか分からないが震える彼の背中に手を伸ばした。
そしてロビーに響き渡るほどの声で叫んだ。
「私も貴方が好きですっ、、、!私を救いだしてくれた圭くんが、、この世の誰よりも好きです、、、。圭くんと偽りの恋人同士になってから想いは増すばかりでずっとっ、、、ずっと、、、っ、、、好きなの、、。」
私の言葉に無言な彼だったが、軋むくらいに抱きしめ返してくれた。
それが答えだって思えるくらいの力で。
久しぶりの彼の腕の中は、やっぱり温かくてこの温もりしか求めていなかったんだって改めて痛感した。
圭くんの温もりに浸っていると、手を叩く音が耳に響いて我に返った。
「っ、、、!」
そうだったっ、、!
ここは会社のロビーだった!!
大勢の人の気配に今更ながら気づいて、身体が熱を持ち始める。
いくら業務時間外だったとはいえ、1社会人として場もわきまえず、なんて事をしてしまったのだろう。
あまりの恥ずかしさにこのまま消えてなくなりたいとまで思った。
取り敢えず、彼から離れようとするがガッチリと抱きしめられていて離れなれない。