隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


「もう、先輩ってば真面目っ!とっくにエレベーターに乗られましたよ〜。あ、でもそんな仕事熱心なトコも先輩の人気の秘訣ですね〜〜。私も先輩みたいに頑張ったらハイスペックな彼氏できますかね!?」



そんな真美ちゃんの言葉を聞いて、顔を上げると確かに社長達の姿はなくホッとした。

隣を見ると上の空の真美ちゃんが目に入って、呆れながら言葉をかける。





「仕事を頑張る動機が不純すぎるよ?それに真美ちゃん可愛いんだからそれ以上可愛くなる必要ないと思うし。そんなに早くお嫁にいったらお父さん、泣いちゃうよ?」

「先輩ってばなんで父親目線なんですか〜?先輩こそアラサーですよ?もっと焦ったりとかした方がいいんじゃないですかぁ?なんなら津川さんに逆プロポーズしてみるとか?!津川もいい歳だし!!先輩にプロポーズなんてされたら、津川さん嬉し過ぎて倒れちゃうかも〜!」







「、、、焦ってるよ、、本当に。早く、、お別れしないとね、、。」



小さく呟いた本音は、受付のカウンターにある電話の鳴る音でかき消された。


< 38 / 330 >

この作品をシェア

pagetop