隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


海に行って脱ぎ着に時間がかからないように、服の下に水着を身につけた。

着てみると背中はガッツリと空いていて、下着と何ら変わらない。


寧ろ下着よりも露出が高く感じた。

若い子ならまだしも、30前の自分が着てもいいものかと葛藤したが自ら海に誘っておいて今さら行かないなんて選択肢はない。

彼を待たせてはいけないと、買ったワンピースをその上から着て脱衣所を出た。


部屋を見渡すが彼の姿がない。


ソファーの前にあるテーブルに何かを見つけ、近づいて見ると彼からの置き手紙だ。




それは一度家に戻ってくるという内容で、出掛ける準備が終わったらこの部屋で待っているようにと書かれていた。


確かに圭君も急に出掛けることが決まって、何も準備もない筈だ。

申し訳ない気持ちになりながら、昨日居酒屋で別れたであろう莉子ちゃんに連絡を入れた。

< 85 / 330 >

この作品をシェア

pagetop