突然ですが、オオカミ御曹司と政略結婚いたします
「別に恋愛なんて望んでないが、どう足掻いても俺たちは結婚させられるんだ。どうせこれから一緒に生きていくなら、おもしろいほうがいいだろ?」

「……おもしろい?」

 互いに気持ちがないにしても、私たちの結婚生活だ。それを、なんでもない遊びみたいに。

 暗闇に放り出された気分になった。同時に、言いようのない怒りがお腹の中をぐるぐると回る。

「そういうことだから、覚悟しろよ。誰が飼い主か教えてやる」

「ふざけないで! 誰があなたみたいな人に手懐けられるものですか! 結婚から逃げられないのは認めるわ。でも、私は私の人生を諦めない。あなたの言う通りになんてならない。あなたの方こそ、私の座布団にしてあげるんだから!」

 お尻に敷いて、毎日ぺったんこになるまで座ってやる!

 噛みつくように言い放った。それなのに当の本人は、顎を上げるようにして顔一面に満悦らしい笑みを浮かべている。

「なによ」

 予想と違う反応に、唇を突き出した。
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