私の好きな警察官(ひと)!
触れるだけのキスが、何度も何度も角度を変えて降ってくるこの状況に、何が起きてるのか考えることすら出来ない私の低脳。


「んっ、」


酸素を求めて開いた唇の僅かな隙間からスルリと入ってくる舌に驚いて、肩をビクッと震わせ反射的に体を後に引こうとした私は腰に回された手にグイッと力を込められて再び蓮見さんの逞しい腕の中に逆戻り。



「……っ、ふ」



私から理性を奪っていく蓮見さんのキスはどんどん深くなって、まるで貪るように私の口内を犯していく。


甘い痺れとのぼせるような熱を感じながら、もう恐怖に震えているのか、甘い痺れに震えているのか分からない膝がガクガクと今にも崩れ落ちてしまいそうになる。


酸素が足りなくなるたびにギュッと強く蓮見さんのシャツを握って、それを合図に唇が少し離れてはまたすぐに塞がれる。



「……っ……ん、ぅ」




自分の意思とは関係なく漏れる甘い声が、狭いエレベーターの中で跳ね返って自分の鼓膜を震わす。それが恥ずかしくて、泣きそうになる。



ドンドンと蓮見さんの胸を叩いて、もう降参とばかりに首を降れば



「下手くそ」



一瞬離れた唇は、短い言葉の後ですぐにまた私の唇を塞いだ。さっきよりも激しく、噛み付くようなキスに



「っ、んん」



あぁ。

もう、今度こそ何も考えられない。



いつの間にか私の後頭部へ支えるように回っていた蓮見さんの手が、やけにひんやりするのを感じながらボーッとする意識の中、ただただ蓮見さんのキスに火照らされていく。


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