憧れの彼と、イイ仲になりたいんです!
私は歩き出しながら彼の言葉を思い出した。

ずっと私のことを見ていたと言う声を聞いて、信じられなくて戸惑った…と送った。


『好きだと言われてもショックで』

『どうして?』

『フツーは喜ぶべきポイントでしょ!?』

『だって、憧れてるだけで十分過ぎる相手から好きだと言われたら、いろんなトラウマが蘇ってきて怖くなったんだよ』


寒気を覚えたあの手紙の文面が頭を過ぎり、その後で起きた出来事も蘇った。


『あの時と同じことがもしも起きたら、私は恐ろしくて寒気が止まらない』

『そんなの彼が上手く対処してくれるんじゃないの?』

『そうだよ、何の為に同じオフィスにいるのよ』


頼っちゃえ、という円香の文字に『駄目。無理』とソッコーで打ち返す。


『そんなことしたら、彼が皆に嫌われるかも』

『でも、それが好きな人の為になるなら本望じゃないの?』

『それが出来なくて何が出来ればいいのさ』

『…でも、彼がそれで良くても私が嫌。もう二度と、誰も私の為に痛め付けられるのを見たくない!』


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