憧れの彼と、イイ仲になりたいんです!
私はカレーを食べ始めながら「坂巻さんが?」と訊き返し、そういう彼も少し見てみたいかも…と、頭の中で想像した。
「そういうの知られて嫌われたらどうしようかな。
やっと彼女になってもらえたのに、また片思いに逆戻りというのは嫌だな」
「…えっ?それは絶対にないですよ。寧ろ、私の方がいろいろと知られて、幻滅されたりするかもしれない」
「ああ、今日みたいに大声を出して怒ったりするところを見て?」
「いえ、あれはそんな滅多にないことですから」
「そうかな」
「ええっ!?」
ドキッと心音が跳ね上がる。
私を見る彼の目元が細くなり、昨日の彼はこう言ってたよ…と喋りだした。
「杏は気が強くてたまに怖かった…って。それでも憎まれ口叩いても、結局は笑って許してくれてたから好きだった…って」
原田の言葉を引用し、途中を省いて余計な一言をくっ付けてくる。
でも、その言葉を言われた時、彼はまだあの現場には居なかった筈じゃ……
「あの、それ…」
呆然と彼を見遣った。
どうして知ってるの?と口に出さずにいると、困ったようにこめかみを掻きながら、その理由を明かしてくれた。
「そういうの知られて嫌われたらどうしようかな。
やっと彼女になってもらえたのに、また片思いに逆戻りというのは嫌だな」
「…えっ?それは絶対にないですよ。寧ろ、私の方がいろいろと知られて、幻滅されたりするかもしれない」
「ああ、今日みたいに大声を出して怒ったりするところを見て?」
「いえ、あれはそんな滅多にないことですから」
「そうかな」
「ええっ!?」
ドキッと心音が跳ね上がる。
私を見る彼の目元が細くなり、昨日の彼はこう言ってたよ…と喋りだした。
「杏は気が強くてたまに怖かった…って。それでも憎まれ口叩いても、結局は笑って許してくれてたから好きだった…って」
原田の言葉を引用し、途中を省いて余計な一言をくっ付けてくる。
でも、その言葉を言われた時、彼はまだあの現場には居なかった筈じゃ……
「あの、それ…」
呆然と彼を見遣った。
どうして知ってるの?と口に出さずにいると、困ったようにこめかみを掻きながら、その理由を明かしてくれた。