憧れの彼と、イイ仲になりたいんです!
完全に馬鹿にされてるみたい。
そんな顔つきや声に聞こえる。


私はぎゅっと唇を噛んでしまった。
いいから早く逃げてよ、と心の中で思った。


「あんこ一人なの?まさかとは思うけどデートじゃないよね?」


グループの中心だった子が笑いながら訊いてくる。
それには答えずに俯き、体には少し震えが走った。


「ヤダなぁ。何か答えれば?」


もう一人の子が言いだす。
問い詰められればられる程、私は固く唇を閉ざした。


「相変わらず暗い子。行こ行こ。相手にしないでおこうよ」


そう言って全員が歩き出そうとした。
ホッとして息を吐き、大いに安堵しかけた。でも……


「諸住さん、お待たせ」


タイミング悪くそこに坂巻さんが戻ってきた。
ビクッと背中が伸ばした私は、ハッとして彼を見遣った。

直ぐに女子グループ達も目を向ける。
当然ながら彼女達の視線は坂巻さんに釘付けられて、万事休す…と焦った。


「え…カレシ?」

「うっそー、めちゃくちゃカッコいいじゃん!」


驚くやら呆れてる様な声が飛び交う中、坂巻さんが走り寄ってきて、私は逃げ出したい心境に陥った。

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