すべては、
「窓もないし…この部屋に出入りできるのは鉄製の扉が一つだけか…」


望みは薄いが、ベッドから下りてその扉のノブを回してみる。


「開いた…」


予想を反して扉は意図も簡単に開いた。


音がしないようにゆっくりと扉を開き、少し顔を出して外の様子を伺ってみる。


「誰もいないみたい…」


外は廊下になっていた。

廊下に明かりは点いているが、所々点灯していない電球もあって薄暗く気味が悪い。


それでもここから逃げなければ。


私はその部屋から出て、どこか逃げられる所がないか探すことにした。


この部屋から延びる廊下の左右にそれぞれ扉が2つ、そして奥に1つ。
近くの扉から順にドアノブを回すが、開いたのは最後にたどり着いた奥の扉だけだった。


扉の向こうには広い空間が広がっていた。


明かりは点いていないが、建物を囲うようにつけられた窓から月の光が射して中の様子がはっきり見える。


「どこかの工場か倉庫…かな?」


何に使うかは分からないが、大きい機械が片側に長く積み上げられている。

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