暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
まだ何がなんだか分からない私がダリアの方を見ると、何やらダリアは小刻みに身体を震わせ、私の方をバッと向く。
「…………お、お妃様!!!!!」
「………はい」
その勢いに思わず返事をしてしまう。
「おめでとうございます……っ!!!なんて言ったら良いのか分からないんですけど……自分の事のように嬉しいです!!!」
「……………えっと」
と言うことはやはり私…………
「妊娠してるの……よね?」
「はい!!今朝から食欲がなかったのはその為かもしれませんね。食べやすい物に変えてまた持ってきますので、少々お待ち下さい」
ダリアは笑顔でそう言うと持って来た料理を全て撤去し、慌ただしく外へ出て行った。
私よりも喜んじゃって……。
その様子に思わず笑みが溢れる。