暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「ねぇ、サニー。私が妊娠したともし陛下に伝えたら……………陛下はどんな反応をされるのかしら。面倒だという顔をされたら、私は……」
表情が次第に暗くなる私にサニーは何も言わず、ただ私を落ち着かせるように裏に行って香りのいい紅茶を入れて持って来てくれた。
___コトン。
「……ありがとう」
スッキリとするような爽やかな香りに心が徐々に癒やされていく。
「お妃様。恐らく今思われているような事には決してならないと思いますよ」
「……え?」
「これは何の根拠もない私の意見でございますが、お妃様を大事にされておられます陛下であれば、どのような事でも受け止めて下さるかと」
確かに………まだ話していないから分からない。
決めつける前に言ってみようかな。
怖いけど話してみよう。
「サニー」
「はい、お妃様」
「今から陛下の元へ向かいます」
そう言うとサニーは、
「私は始めからそのつもりでございます」
準備は出来ていると言うように私へ笑顔を見せた。