暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「お妃様。少し宜しいですかー?」
手に持っていた手紙らしき物をヒラヒラさせながら、私に話しかけてきたその人物。
それは、
「アイルさん………っ!」
元同じ部署の同僚であるアイルさんだった。
「お妃様が使用人に『さん』付けは不味いのではありませんかー?(笑)」
冗談ぽく笑い私にそう言葉を返すアイルさんはいつもと変わっていない。
「あ、アイル………。それで私に何か用かしら?」
私が倒れた後アイルさんと再開を果たしたのは既に妃となってからで、
元の姿で会うのも初めてだった為、アイルさんは顎が外れたかと思うほど口を開け驚いていた。
ずっと同じ部署にいたのに真実を明かす事が出来ず、騙していたなどと思われてたらどうしようと凄く緊張したが、
アイルさんは少し時間はかかったものの受け入れてくれ、
今も変わらぬやり取りをしている。