黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス
「え、うそ……! 健の心臓が完治!?」
私は雹の言葉に耳を疑った。
だって、健の心臓の病気は不治のはずで、手術をしない限りは絶対に治らないって……。
「はい。医学的にもあり得ないことですし、本当に奇跡としか言い様がないのですが……健くんの心電図も心エコーも正常でして、病気は完治しているのです」
「うそ……。それじゃあ……」
「はい。もう退院していただいて、何も問題ありません」
その言葉が、私の心の痼りを完全に取り去って……
私の目からは熱い涙が溢れ出た。
「良かった。本当に……」
私がリオン城でしたお願い……
それが叶ったからかどうかなのか、確かめる術はない。
でも、ただ目の前で微笑んでくれる健の頬は健康に薄らと桃色に染まっている。
だからきっと、私のお願いが神様に届いて……
私の健もあの世界のサーバルも、不治の病が治って元気になってくれたんだ。
思わず泣き崩れる私を、雹は優しく温かい瞳で見つめてくれていたのだった。
私は雹の言葉に耳を疑った。
だって、健の心臓の病気は不治のはずで、手術をしない限りは絶対に治らないって……。
「はい。医学的にもあり得ないことですし、本当に奇跡としか言い様がないのですが……健くんの心電図も心エコーも正常でして、病気は完治しているのです」
「うそ……。それじゃあ……」
「はい。もう退院していただいて、何も問題ありません」
その言葉が、私の心の痼りを完全に取り去って……
私の目からは熱い涙が溢れ出た。
「良かった。本当に……」
私がリオン城でしたお願い……
それが叶ったからかどうかなのか、確かめる術はない。
でも、ただ目の前で微笑んでくれる健の頬は健康に薄らと桃色に染まっている。
だからきっと、私のお願いが神様に届いて……
私の健もあの世界のサーバルも、不治の病が治って元気になってくれたんだ。
思わず泣き崩れる私を、雹は優しく温かい瞳で見つめてくれていたのだった。