独占したい、甘々に。【完】
なんとなく男の子たちの視線はよそよそしく感じ、あまり目も合わせてくれなかった。





…やっぱ私じゃこんな衣装似合わなかったかな。





なんてことも一瞬過っていたが、文化祭が始まるとそんなことなど、すっかりと忘れていた。





私はちーちゃんと一緒に注文係をし、次々とやってくるお客さんを案内した。





お店は思ったよりも大反響で、休む暇などなく案内を続けていた。





「ねえねえ」


「はい?」





突然お客さんに話しかけられ振り返ると、20代くらいの男の人がいた。





「も、もしよかったら…その~、写真撮ってもいいですかぁ…?」


「え、写真…?」





男の人は息を荒らげた様子でカメラを私へと向けていた。





ど、どうしよう…!と困っていると、ちーちゃんが颯爽とやってきてくれた。
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