独占したい、甘々に。【完】
がっくりと肩を落とす私に対し、悠乃は未だ驚きを隠せない様子だった。





…いくらなんでもそんなに驚く?





「えーっと、悠乃?起きてる?」





そう声をかけてみたものの悠乃から返事はない。





やっぱ私のこの恰好変だったかな…


お世辞でも褒めてくれたっていいのに。





すると、悠乃と一緒にいた男の子が口を開いた。





「俺、幸村快人(Yukimura Kaito)って言うんですけど、日向は俺が見ておくんで、仕事に戻って大丈夫ですよ!」





そう名乗った彼は人懐っこそうな笑みを浮かべた。





悠乃の友達、かな?


…どうして、敬語なんだろう。





不思議に思ったが、いつまでもここにいるわけにはいかなかった。
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