独占したい、甘々に。【完】
「えっ、私そんなに目立ってた…?」





「結構ね?」





その言葉に私は頬をほんのり赤くさせた。





だからコスプレするの嫌だったのに…


そんな…目立ってたなんて…恥ずかしい。





那津くんは顔を赤くさせる私を見て、ケラケラと笑いながら口を開いた。





「でもすっごく可愛かったし、似合ってたよ?俺も紗雪ちゃんに接客してもらえばよかった」





「なっ、那津くん…!恥ずかしいから、もうそれには触れないで…」





恥ずかしがることなく、自然に可愛いなんて言葉を言える那津くんはすごいと思う。





きっと私のためにお世辞でそんなことを言ってくれてるのだと思うけど、それでも内心嬉しかった。





それから私たちは中学の頃の話で盛り上がり、近くの公園のベンチで思い出話に花を咲かせた。
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