独占したい、甘々に。【完】
「ち、違うよ~…!ほら、悠乃も挨拶して…って、悠乃?」





ようやくいつもと様子の違う悠乃に気づき、私は首を傾げた。





どうしたの?


なんだか拗ねてるみたいだけど…





そんな悠乃に疑問の眼差しを向けていると、那津くんが口を開いた。





「日向悠乃くん…だっけ?確か最近来た転校生だよね?」


「…そうだけど」





なんで悠乃ってば、そんな不機嫌なの!?





さっきからそっぽを向いて、那津くんの顔を一向に見ようとしなかった。





「そっか、君だったんだ。クラスの子がカッコいい転校生が来たって騒いでたからさ。みんなの言う通りカッコいいね」





「そりゃどうも」





「悠乃、さっきからどうしたの?なんかいつもと様子が違うよ」
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