独占したい、甘々に。【完】
「紗雪!」


「は、はいっ」





急に名前を呼ばれ肩をビクッとさせる。





「俺以外の男に気安く触らせるなアホ」





「えっ?ゆ、悠乃…!?」





そんなことを言ったかと思えば、悠乃はギュッと私の手を握って歩き出したのだった。





悠乃の手から伝わる温かい体温。


それがなんだか恥ずかしいくてくすぐったくて。





離したいのに離すのは嫌で。





この温もりにずっと触れていたいと思う自分がいた。





「悠乃どうしたの?そ、それに手、恥ずかしいんだけど」





「うるさい」
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